いま国をあげて 国民の健康維持のため 一人一人の自助努力が促され メディアもこれに相乗りした容で 健康増進に スニーカーを履く人が増えている。
国民が健康になれることは 誰もが嬉しいことであり、その方針に水を差すようなことも言いたくはない。 ただ、 靴をフットギアとしてとらえ、その人の体重を支える機能をおもうとき あまりにも 柔らかい靴が出回りすぎている。
売れれば良いと言うものではなかろうが、ただスポーツブランドを履けば健康になれるほどの単純なものでもなかろう。あまりにも大衆に迎合して 本来の主目的とした機能が備わっていないものが多すぎるように僕は思えてならない。
軽くて、柔らかくて、好きな色で、値ごろであれば みんなが買い 売れている。
また、スポーツのブランドであれば健康と直結しているかのように思っている人も多い。
スポーツブランドというものは本来、その競技に勝つためのギアであってその競技の特殊な動きに基づいて設計されているもので 必ずしも普段の歩きに優れているものではない。
僕がもっとも危惧しているのは 身体を支えるための硬さだ。
全てが硬いのが良いわけではないが、硬くあるべき部位は硬く、柔らかくあるべき部位は柔らかい、そんな構造が必要だ。
ベッドが柔らかすぎると 疲れが取れないどころか却って疲れる。
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