【12】100%歩きの道具をめざして
- 岸部利夫
- 2018年7月12日
- 読了時間: 2分
更新日:2018年7月21日
大政奉還150年だそうだが、その150年の半分は、僕がこの世に生かされてきた歳月でもある。この流通業界に入り、色々やってきたが来年でちょうど半世紀の50年になる。
一時期は繊維やファッションのビジネスにも首を突っ込み、店の数も六つまで増やしたりもしたが、この半世紀を振り返ってみて 懐かしい時空を経験させてもらったと感じている。さらに この時代の大きな変革期に揉まれて、いまも現役で仕事ができている事を、微かな誇りにも思っている。
「目的ばかりで動いていると欲が出る。欲が付くとモノの表面しか見えない」
ここで、この歳になって、自分が本当に納得出来る一生に向かって、年を重ねられているのだろうか?と思う事がある。社会に対してはどれほどの事が出来ているのだろうか。
マズローさんならどんなジャッジを下してくれるのだろうか、、、。
若い時は若い時、壮年期には壮年期の、、、年齢に応じた仕事への取組みが出来たのかなと思ってもみるが、企業において大手企業が考える幹線道路は 昔からいつも渋滞気味で、しかも、1970年代のその当時後入りの我が店などは、大きな流れの中では、全く眼にも止まらない存在だった。
靴を体重を支える為の道具として捉え、今までスポーツや シューズ業界では着眼されなかった視点で自分なりの考え方で作り上げた、日本初の業態 TONTONが今年で開店25年となる。
「利潤追求と規模の拡大を主目的としない」
「足腰の悩みを持つお客様の笑顔を目標に、働ける事が僕の生き甲斐」
単純なコンセプトだが、こんどは徹底的にマイナーで、営業経費の掛からない僕の持ち家でもある TONTONは、遠方からわざわざ来店頂く一人の お役に立てればと思っている。
現代のお客様は賢い。
安さや高級感では動かず、自分が価値を認めた時だけものを買う。
無駄な消費は絶対にしない。
しかし確実に価値あるものには、少々高額であってもお金は惜しまない。
それに応えるには 足腰のケアの本当のほんものを自信を持って提案しなくてはならない。
お陰で足腰の健康に関心を持つ人と、リピーターが、他府県からもお見えになるようになった。ものを並べて売る物販店ではないし、理論が売り物なのだから、まずは足を見せてもらう事からだ。
(次につづく)
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